おでかけ

サイクリングに手を出して

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やって来ました、新しい趣味。

続くのかな!

Contents

きっかけ

弟くんが自転車に乗りたいと言い出した事がきっかけとなりました。

無事に数日で自転車に乗れるようになり、自転車で辺りを走るように。

いきなり一人で走らせるのは怖かったので、一緒に自転車に乗る事に。

家にある錆びついた自転車を走れる様に直してもらい、久しぶりのサイクリングへ。

いつまでも走れない理由

いつまででも走れたのは、子供の頃の話。

「走るのと違ってね、疲れない」

弟くんの、自転車が好きな理由です。

うんうん、そうかそうかと、母も自転車にまたいでこぎ出します。

15分後ー。

(股が痛い…!)

太ったからなのか、自転車に乗って無かったからなのか、とにかく痛い…。

我慢して初日は耐えたものの、二日目、三日目となる内にその痛みは苦痛になっていくのでした…。

調べてみた所、フォームなんかを矯正すれば良いみたいなのですが、特に矯正する所もない場合、我慢するしかないらしく。慣れると痛くなくなるらしい。

筋肉痛みたいなもの…?。

ママの心配

自転車に乗る弟くんに対しての母の心配といったら、そりゃ凄く。

「事故は、遠くに行ってあうんじゃなくて、自分ちの近くであうんだよ、だからうーんと気をつけて、スピードは出さないで、人や自転車とすれ違う時も止まっていいんだからね」

やめろと言うまで言い続ける母です。

「わかった、わかった、うん。わかってるよ」

弟くんはいつも反抗的ですが、この母の勢いにいつもと違う何かを感じるのか、大人しく言う事を聞いてくれます。

「万が一があったらいけないから言ってるんだ、しつこくてごめんね。その万が一で死んじゃったら嫌だから、出来る限りの事を言ってるんだ、ママ」

この母のしつこさと言ったら。

元々の気質な上、兄くんが自動車に轢かれた過去を思い出すとどうしても口が止まらず…。

しつこいとわかっていてもつい続けてしまいます。

弟くんの欲求

「スピードメーターが欲しい」

この一言を受けて、母はすぐ「スピード出すの?」と言い返します。

出さないよ、と取り繕う弟くん。

「あとジュース入れる所も欲しい」

まあ、それはそうかも知れない。

しかしこの要求に父親が全面協力し、つけてあげる事に。

スピードを出さないのにメーターをつけるなんて、マイナス面しか浮かばない…。よそ見の原因、つける必要無い、と母は思うのですが。

後ろを見る為のバックミラーも要求したらしく、後日、立派なミラーがついていました。

「後ろを見るのには便利だけど、見過ぎでも危ないからね」

母のシチュエーション別「万が一」の心配が発動します。

「わかってる、わかってる、気をつける」

弟くんのこの言葉が出るまで母は言い続けました。

このスピードメーターには時計機能も付いていて、それだけは便利でいいのかな、と思うのでした。

行動範囲が広がる恐怖

自転車に乗ると、行動範囲が広がります。

今までは近所の公園周辺で、徒歩10分圏内だったのに、徒歩30分くらいになってしまった。

スマホも持たせて無いし、誘拐でもされたらどうしよう、なんて不安がつきまとう。

それよりも事故にあってたらどうしよう、って救急車の音がするたび、いやしなくても不安になる。

スマホはまだ早い!と思っていたけど、やっぱり購入する事に。

ただいま何がいいか検討中です。

「どこか行く?」「うん、自転車乗りたい」

休みの日、どこに行きたいか聞くと、自転車に乗りたいと言うので、近くのサイクリングコースに行くのですが。

弟くんはあまり好きでは無いらしく、「違うとこがいい」と言います。

そこで、少し遠くの海辺のコースに目をつけたのですが、なんせ遠い。

現地で自転車を借りて楽しむスタイルにしました。

父親に買ってもらった真新しい自転車には乗れなくてもいいか聞いた所、「いいよ」との事でした。

レンタルできるのは、きっと使い古したママチャリだよ、とも聞いてみたのですが、「いいよ」との事でした。

弟くんはすぐこだわりを発動するので、あらかじめ可能性については話をしておく!

初めて行くので色々と不安でしたが、受付はしてもらう事が出来ました。

このご時世なので、地元の人じゃないとレンタルできないなんて事があっても不思議ではありません。

しかしまさか、レンタル自転車が全てレンタル中で借りられないと言う事態は想像出来ず。

「一組み待たれてますね」

時間制限はあるものの、数時間はあります。いつ帰ってくるかわからない。

既に昼はとうに過ぎていたので、待つか弟くんに相談します。

「待つ?」

「うん」

即答でございました。

風を受けて

15分程経ったんだろうか?

係員の方に声をかけられて、選択を迫られます。

「子供用の自転車なら2台あるんですけど…」

一瞬、意味が分からず、はてなマークを全身から出してしまった。

「先程はお父さんがこちらに乗って行かれましたので、乗れない事はないと思うのですが」

なるほど、大人の私が子供用に乗るのね。

「全然OKです!」

子供とサイクリングなんだから、子供用でOKだとこの時は思ったのです。

弟くんと、慎重に出発。

サイクリングコースの地図を見てから進みます。

と言っても一本道なのですが。

こぐ一回しが小さくて、不思議な感じがします。

歩いている時とは違う風。

車を運転しているのとは違う、開放感。

気持ちいい!

回す速さの違い

子供用の自転車は、沢山こがないと行けません。

弟くんは慎重に母の後ろをついて来ます。

海辺の専用道路をひたすら走ります。

別に弟くんを待っている訳ではないのですが、何故か弟くんは追いついてそして追い抜いて行く。

ただ不安なのか、「ママ、前ね」と言って下がる。しかし母が遅過ぎてしばらくするとまた追い抜いて行く。

直線なので、追いつこうとグングンこぐのに追いつけない母。

同じ子供用自転車でこの差は、単純にこぐ早さが違うのだろうか。

弟くんの方がこぐのは慣れているとは思う、だけどこんなに差がついてしまうなんて。

弟くんは小さい時から体力のある子だったけど、それでもまだ負ける気はしなかった母。

すっかり負けてしまっている事に少しばかりショックを受けるのでした。

海辺を颯爽と走る。

途中、休憩を申し出るも却下。走り続けたいようです…。

持久力まですっかり母よりある始末。

 見渡す

自転車に乗りながら、空、海、弟くんを見る。

清々しくて素晴らしい。

飛行機や、飛んでる鳥を目で追う。

危ないので一旦降りると、先を行く弟くんが気づいて待っていてくれました。

「どした?」

「飛行機!鳥も!」

「そうなん。見てなかった」

よそ見していない証拠である。

弟くんとひと休憩で海辺に立つ。

(水平線…)

毎日せわしく色んなしがらみに縛られた母は、水平線を目にするだけで固まった心が溶けていくようでした。

「綺麗だね!」

「うん」

この日も必死に股の痛みを堪えていましたが

、堪えてよかったな、と思える日でありました。

継続は出来る気がする!

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